甘酸っぱくて美味しい発酵ティー「コンブチャ」をご自宅で作ってみませんか?必要な道具や材料から詳しくご紹介します!

コンブチャはお茶を発酵して作られる発酵飲料です。健康に良いとの評判からアメリカでは大人気となっています。
その発酵中の不思議な見た目から興味・好奇心をひかれる方もいるかと思いますが、この発酵ティーの魅力はなんといっても自宅で簡単に作れること!
自家製なら味の調整ができるし、そして、一度作ったらタネ株を継ぎ足してまた作ることができるので、コスパ最強なんです。
このレシピでは、コンブチャの作り方について詳しく解説していきます。ぜひコンブチャのスタートガイドとしてご利用ください!
- こんな方にオススメ!
- コンブチャが気になる・知りたい
- コンブチャを自分で作ってみたい
- コンブチャを作りたいけど何から始めたらわからない
- コンブチャのクイックスタートガイドがあったらいいな
では、参りましょう!レシピだけ確認したい方は、後半のレシピカードへジャンプしてください!
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このレシピの特徴
- コンブチャ作りのスタートガイド
- コンブチャ1次発酵
- コンブチャ作りのポイント
- 材料と道具の解説
- コンブチャの楽しみ方
コンブチャとは??
コンブチャは、お茶で作られる甘酸っぱい発酵ティーです。
紅茶(他のお茶でも作れます)に砂糖を混ぜ、大きなキノコのようなゲル状のもの(スコービー)を入れて発酵させて作られます。
自宅で簡単に作れて、しかも健康に良いとの評判から、欧米では10年前くらいからブームとないます。
コンブチャのプロセスには1次発酵と2次発酵があります。
このレシピでは1次発酵をご紹介しますが、コンブチャの奥深さ・面白さは2次発酵にあります!
発酵する日数は、1次発酵⇨1週間から2週間、2次発酵⇨3日から6日くらいなイメージです。
コンブチャヒストリー
現在は欧米からきた波で静かなブームとなっているコンブチャですが、元々は、日本では「紅茶キノコ」と呼ばれ、東京を中心に1970年代に1次的に大流行しました。
その当時の様子について語られている本がこちら「紅茶キノコの健康法」です。
ソ連の農村から持ち込まれた話や、貧弱な筆者の体質が改善された話、口コミで人気が広がった様子など。興味ある方はぜひ手に取ってみてください!(私はオンラインの古本屋で購入しました)
スコービーとは??
コンブチャを作るスターターのことを「スコービー」(SCOBY:Symbiotic Culture Of Bacteria and Yeast)と呼びます。マザーとも呼ばれます。
スコービーは細菌や酵母が含まれたゲル状のものです。その細菌や酵母が発酵をサポートして甘いお茶を酸性のコンブチャに変身させます。
スコービーとはこんなもの!
- 手触り:ゴムのように弾力があります
- 香り:お酢をマイルドにしたような香りがします
- 外観:成長具合によりますが、まだ若いスコービーは薄くペラペラで、成長していくと厚くなり、透明感がなくなります。保存瓶の中に入れて保管するので、最初は形がないスコービーでも、成長すると丸いディスク状になっていきます。
スコービーホテル
こちらは「スコービーホテル」と呼んでるスコービーの保管場所。
半年ほど続けてコンブチャを醸造するとこんな感じのスコービーホテルが出来上がります。
コンブチャを作るとその度にスコービーが作られるので、定期的にコンブチャを楽しむ場合はスコービー用の保存瓶が必要になります。
ちなみに、このスコービーは食べられます!余ったスコービーでグミを作ったり、キャンディーにしたり、スムージーに入れたり、なんてこともできます。
コンブチャの効果
「ダイエットに良い!」「健康に良い」というイメージが強いコンブチャですが、本当のところはどうなんでしょうか?
効果1: 腸内環境を整える
コンブチャには体に良いはたらきをする「善玉菌」が含まれています。腸内環境を整えてくれる大切な菌で、他の発酵食品と同様にコンブチャにも腸を健康にする効果があります。
善玉菌が勝っている場合の腸内環境は健康で、便秘や下痢になる可能性も低く、肌質や免疫力の向上にも繋がるといった多くのメリットがあります。
Medi Palette
上記で紹介した「紅茶キノコ健康法」の本の中でも
- 便秘が改善された
- 血圧が下がった
- 顔の色つやが良くなった
などの効果が紹介されています。
効果2: 紅茶によるポリフェノールの効果
コンブチャは紅茶を発酵して作られますが、発酵により紅茶の良いところは失わずに引き継ぎます。
紅茶にはポリフェノールが含まれていて、その抗酸化作用によりアンチエイジングや病気の予防に効果があると言われています。
紅茶の効果についてはこちらをご覧ください。
効果3: 糖分カット
糖分の多いジュースをよく飲むという方には、コンブチャに置き換えると糖分カットが期待できます。
ある調査では炭酸ジュースと比べるとコンブチャの糖分は半分ほどだそうです。
ジュース以外にも、食後の酎ハイやビールなどの習慣をコンブチャに変えると、糖分がカットされ、しかも翌日スッキリ目覚めが良く元気に過ごせるかと思います。
最後に、
健康のためにコンブチャだけ飲む、ダイエットのためにコンブチャだけ飲む、というのはお勧めしません。
バランスの良い食事をしつつ、毎日の飲み物にコンブチャをプラスして効果を感じてみるのが良いと思います。そして腸の健康のためには他の発酵食品(味噌、甘酒、漬物、納豆など)も積極的に取りましょう!
ちなみにChef JA Cooksでは甘酒の作り方レシピや納豆レシピも紹介していますのでこちらもご覧ください!
自家製コンブチャはコスパ最強
コンブチャはお店で購入することもできますが、少々お高いです。1本(250ml)300円とかします。
でも、ご自身で作るとかなりお安く抑えられます。
スコービーが必要なので、最初にコストはかかりますが、その後、作ったコンブチャから培養できるので、継続してコンブチャを飲みたい方には、自家製がベストです。
実際に材料費を計算してみましょう。
初回のコスト:1880円(コンブチャ3L)
1880円で3Lも作れます!1杯200mlとしたら、125円、15日分です。
継ぎ足しできるので、2回目以降はたったの130円/3L!!!
コンブチャ作りで知っておきたいこと3つ
コンブチャを作る前に知っておきたいことを3つ。
- 清潔にすること:キレイが鍵です。瓶を消毒しなかったり、手を洗わなかったりしてコンブチャに雑菌が侵入すると、出来上がったコンブチャは悪臭がしたり、飲むと気分が悪くなったりする可能性があります。
- 温度が重要:気温が高いほど発酵が速く、低いと遅くなりますので、夏と冬では出来上がりまでの日数が変わります。
- カビに注意:スコービーにカビが生えることがあります( 緑、白、または黒)。もしスコービーホテルのスコービーにガビが生えていたら、スコービーホテル丸ごと全部捨ててください。
📋 必要な材料
ではコンブチャを作っていきましょう!使う材料はこちら(詳しい分量は、下のレシピカードに記載しています)。
- スコービー:スコービーはAmazonで購入したものを使用します(2パック入り)。
- 紅茶:リプトンのスタンダードな紅茶でOK。使い勝手の良いティーバッグを使います。
- 砂糖:白砂糖を使用します。他の砂糖ではうまく発酵しない場合もありますので、普通の白砂糖がベストです。
スコービー以外は手に入りやすい材料ですね。スコービーはどうしても一般的なお店では販売していないので、オンラインストアでご購入ください。
🍽 必要な道具
コンブチャ作りに必要な道具を紹介します。
- ガラス素材の保存瓶:梅酒作りなどに使う大きめの保存瓶がおすすめです。このレシピでは3Lの瓶を使用しています。
- キッチンペーパーorキッチンクロス:瓶の口をカバーします。コンブチャに呼吸をさせながら、ホコリや虫が侵入するのを防ぎます。
- ゴム:キッチンペーパーをゴムで留めます。
ガラス保存瓶
このレシピでは次の2次発酵に進むことを前提に、たっぷり作れる保存瓶3Lを使用します。
初めて作る方の場合は、500mlぐらいの保存瓶で作り始めるのが良いと思います。
その後、もし定期的に飲むようなら大きめの瓶で作ってみてというようにサイズアップするのがおすすめです。
出来上がりの量は水と砂糖の分量を減らして作れますので、ご自身の飲む量に合わせて保存瓶のサイズも選んでいただければと思います。
私が使用しているセラーメイトは、0.5L/1L/2L/3L/4L、とサイズ展開が豊富なのでおすすめです!
🔪作り方の詳しい解説
では、作り方を解説していきます。レシピ動画もご覧ください。
- ガラス瓶を消毒する
- 鍋に水を入れ沸騰させ、紅茶ティーバッグを入れて5分抽出する
- 砂糖を加えて混ぜ、30度ぐらいになるまで冷ます
- 消毒したガラス瓶にスコービーを入れる
- 冷めた紅茶を加えて混ぜる
- キッチンペーパーやクロスでふたをしてゴムで留める
発酵させる
これで準備が整いましたので、次は発酵のプロセスになります。
直射日光の当たらない室温に置いて発酵させます。ちなみに私はキッチンカウンターの隅に置いています。
発酵日数は気温に左右されます。気温が高いほどコンブチャの発酵が速くなるので、暖かい時期は1週間ぐらいで飲み頃でも、寒い時期は2週間、もしくは3週間と時間がかかります。
次で詳しく解説していきます。
発酵プロセス
こちらは2月の少し寒い時期のコンブチャの発酵の様子です。
光の具合で写真ではわかりずらいのですが、初日は赤っぽい茶色で濃いめの色合いだったのが、徐々に色が変化し、15日目には色が明るくなっていきます。
もちろん使用するお茶によって色の濃淡は異なりますが、発酵が進むと色が変化するということを覚えておくと良いかと思います。
そして、表面に白くて薄い膜が貼られていきます。
発酵による色の変化
こちらの写真は左が発酵1日目、右が発酵15日目(2次発酵1日目)になります。並べて比べてみると色の違いがはっきりわかりますね。
大きいガラス瓶だとわかりづらかったですが、小さいボトルに入れてみると、色が薄まって黄色っぽくなっているのがわかると思います。
飲み頃の判断
コンブチャの発酵のスピードは室温によって変わってきますので、いつが飲み頃かの判断が最初は難しいと思います。
よって、飲み頃かどうかは、以下を参考にしてみてください。
- 酸っぱい香りがする
- 白い薄い膜が貼られる
- 味見をする
発酵が進んでくるとお酢のような酸っぱい香りがしてきます。
そして、上の写真のように、薄くて白い膜が貼られるようになっていたら、スコービーが育って、発酵が進んでいるということが判断できます。
5日目ぐらいに一度味見をしてみると良いと思います。甘い紅茶が少しづつ酸っぱくなってきていると思います。
発酵日数が長くなると酸味が増していきますので、甘めが好きなら、発酵日数を短くする、酸っぱめが好みなら発酵日数を少し長くしてみる、という感じで、ご自身の味の好みで発酵日数を調整していただいて大丈夫です。
ちなみに、私はちょっと酸っぱい方が好きなので、少し長めに発酵させています。
保存
コンブチャの発酵が完了したら、新しくできたスコービーと最初に入れたスコービーを取り出し、別のガラス瓶に移しておきます。
また、次回コンブチャを発酵するためのスターターティーも取り分けておきます。コンブチャを3カップ、スコービーと同じガラス瓶に移しておきます。
残りのコンブチャはそのまま飲むか、もしくは2次発酵へと進んでいきましょう。
そのまま飲む場合は、蓋をして冷蔵庫に入れて保存します。冷蔵庫でもゆっくりと発酵は続きますので、早めに飲みましましょう。
酸っぱくて飲めなくなってしまった場合は、お酢として料理に使うこともできます。
コンブチャの飲み方
まずは、そのままコップに入れてお楽しみください。甘酸っぱくて美味しいです!
最初は少量からスタートしてください。
飲み初めは体がコンブチャの菌や酵母に慣れていないため、消化不良を起こすケースがありますので、少量飲んでみて、違和感を感じなければ量を増やしてみてください。
暑い時期には炭酸水を加えて飲むのがオススメ!甘みを足したい場合は、蜂蜜や砂糖を加えてもOKです。
スコービーの一部がゆらゆらと浮かんでいることがありますので、気になる方はこし器でこしてから飲んでください。
コンブチャは2次発酵がおもしろい!
このレシピではコンブチャの1次発酵について解説していますが、もう少しチャレンジしたいという方は、2次発酵へと進みましょう!
2次発酵では、1次発酵したコンブチャを密封できるボトルに移し、フルーツやスパイスなどを加えて、フレーバーコンブチャを作ります。
常温で数日発酵させると、ナチュラルカーボネーションが発生し写真のようにコンブチャが炭酸ドリンクに変わります!このなめらかな微炭酸が美味しいんです!
2次発酵についてはフレーバーコンブチャの作り方をご覧ください!
まとめ
コンブチャの材料から道具、作り方、発酵について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
コンブチャの世界は深くて面白いです!文字だけでは伝わらないと思いますので、ぜひ一緒に作って味わってみましょう!
質問、感想などありましたら、お気軽にコメントください!
最後まで読んでいただきありがとうございます♡ このレシピを作ってみた方、気に入ったという方、下のコメント欄より、スター★でレビューをお願いします!
Chef JA Cooks(シェフジェイクックス)はヴィーガン・ベジタリアンレシピを中心に、シンプルでヘルシーな家庭料理がテーマのフードブログです。和食から洋食まで、調理プロセスの詳しい解説を含めたレシピを発信しています。こんなレシピが知りたい、この素材ってどう使うの?など、ご質問があればお気軽に下のコメント欄より送信ください。
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📖 Recipe
コンブチャの作り方(1次発酵)
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- 消毒:ガラス瓶を消毒する。
- 紅茶を入れる:鍋に水を入れ沸騰させ、紅茶ティーバッグを入れて5分抽出する。
- 砂糖を加える:砂糖を加えて混ぜる。
- 冷ます:30度ぐらいになるまで冷ます。
- スコービーを加える:消毒したガラス瓶にスコービーを入れ、紅茶を加える。
- 蓋をする:キッチンペーパーやクロスでふたをしてゴムで留める。
- 発酵:直射日光が当たらない場所に置いて発酵させる(1週間から2週間)。
RJ
Excellent!
JURI
Thanks for your comment, RJ!