しいたけと昆布のだしの取り方( ヴィーガンだし)
ヴィーガン・ベジタリアンの方も楽しめる、100%植物性のしいたけと昆布のだしを紹介します。
お料理の基本となるだし!煮物や味噌汁など、和食料理には欠かせない存在です。
一般的なだしはかつおぶしや煮干しを使用するので、魚を食べないヴィーガンの方は食べられません。
そこでおすすめなのは、しいたけと昆布から取る植物性だし!どちらもうまみ成分が含まれているので、美味しいだしが取れます。
- こんな方にオススメ!
- ヴィーガンまたはベジタリアン
- 植物性のだしの取り方を知りたい
- 昆布や干し椎茸、何を選んで良いかわからない
だしの取り方に加え、だしに合う料理、保存方法など、ちょっと知っておくと役立つ情報なども併せて解説します。最後までご覧ください。
しいたけと昆布のだしに使う材料
一般的な、香りや旨味が豊かな合わせだしに比べると、しいたけと昆布で取っただしは上品で控えめな印象があります。
以下で材料について詳しく解説していきます。
干ししいたけ
皆さんは干ししいたけは普段の料理で使っていますか?
生のしいたけはビタミンD、食物繊維やカリウムなど、体に必要な栄養が含まるヘルシー素材ですが、干ししいたけにすることでなんと栄養素が30倍も増えるそうです。さらに旨味や香りも増すのでだしに使うのに適しています。
干ししいたけの種類は色々ありますが、傘の開き方によって呼び方が変わります。知っておきたいのは主にこちらの2つ。
- どんこ(冬菇) : 丸くころっとして肉厚、味を吸い込みやすいので、煮物や鍋などに入れるとジューシーで、歯ごたえがあってとにかく美味しいです。
- こうしん(香信) : 薄くて平べったい、水戻し時間が短く、小さく刻んで炊き込みご飯に入れたり、炒め物に向いています。
どちらも水で戻すと美味しいだしが取れます。
私はどちらも使いますが、どんこは少し高いので(相場イメージは、どんこ : 1000円以上/100g、こうしん:1000円以下/100gって感じです)、だし取りには割安なこうしんを使うことが多いです。
どんこでも規格外品でお安く手に入ることがあるので、そんな時は即購入します。
そして出来るだけ国産品を選びましょう!中国産が安く手に入りますが、やっぱり味が劣る気がします。
ちなみに、全国生産量No.1は大分県です。
昆布
海に囲まれる日本では、海草は私たちの食文化には欠かせない存在ですね。昆布はだしを取るのはもちろん、色々な伝統料理にも使われます。
昆布の主な産地は北海道、生産量90%が北海道産です。上の画像のように産地によって種類が異なります。代表的な3つ紹介します。
- 真昆布 >> 高級レストランでも使われる高品質の昆布で、上品な甘さのだしが取れるのが特徴です。
- 利尻昆布 >> 甘みや塩気がありますが、さっぱりとした味わいです。
- 日高昆布 >> 日高昆布は旨味や甘みは他の昆布よりやや少ないですが、割安なので日常使いにぴったりです。
私が普段、料理に使っているのは真昆布です。日高昆布が一番手に入りやすくお手頃なのでずっと利用していましたが、真昆布を試してからは真昆布好きに。
真昆布で取っただしは旨味があり香りも上品です。使ってみると違いがわかります。ちょっと割高になりますが、だしの味は料理の味にも影響するので、気に入った素材を使うことが大事だと思います。
昆布選びに迷っているという方、ぜひ何種類か使ってみて、自分の好みにあう昆布を見つけてみてはいかがでしょうか。
しいたけと昆布の保管
乾物なので、プラスチックの保存容器やフリーザーバッグに入れ、湿気の少ない冷暗所で保管してください。
私は取り出しやすいプラスチック容器に入れ、キッチンの戸棚で保管しています。
しいたけと昆布のだしってどんな味?
干ししいたけはグアニル酸、昆布はグルタミン酸という旨味成分を含み、それぞれ個々でだしをとることが出来ます。
しかし、旨味成分を1つより2つ、2つより3つ掛け合わせることで、旨味が強くなり美味しいと感じるそうです。それを旨味の相乗効果と言うそうです。
干ししいたけと昆布を掛け合わせ、旨味増強したとはいえ、他の合わせだしや煮干だしに比べると香りも味も控えめで優しいだしになります。
私が初めてしいたけと昆布のだしで味噌汁を作った時は、ちょっと薄味に感じました。でも何度か試している間に、穏やかな旨味と上品な香りが気に入り、毎回ではないですが定期的に料理に使っています。
だしが前面に出るというよりは、料理の具材の味を引き立てるそんな存在だと思います。濃い味にちょっと疲れたーという時に、しいたけと昆布のだしで作った料理はホッとしますよ。
しいたけと昆布のだしの取り方
さて、前置きが長くなりましたが、実際にだしを取ってみましょう。こちらの作り方動画も参考にどうぞ。
作り方は簡単、水出しします。
- 容器に入れる: ガラスのボトルに干し椎茸、昆布、水を入れ、蓋をしめる。
- 冷蔵庫に置く: 冷蔵庫に5時間ほど置いておく。
- しいたけと昆布を取り出す: だしが出て黄金色になっていたら、しいたけと昆布を取り出す。
5時間以上、できれば一晩ゆっくり水出しするといいです。
私は普段、夕食後に用意して次の日の朝使うことが多いです。今すぐ使いたいという時には向きませんが、材料を容器に入れて放ったらかしにするだけなので、とっても簡単です。
左がだしが出る前、右が1日経った状態です。しいたけと昆布から黄金色の美味しそうなだしが出ているのがわかります。
もし、もう少し旨味を出したい時は、昆布、しいたけの分量を増やしてお好みの味に仕上げてください。
だしの保存
冷蔵庫で3日保管できます。昆布をそのまま水につけておくとぬめりが出るので、だしが出た後はすぐに取り出すことをお勧めします。
冷凍庫の場合は、1ヶ月ほど保管できます。製氷器で凍らせてからフリーザーバッグに移して保管すると便利です。お試しください。
だしがらの活用
だしを取った後のしいたけと昆布、使い道に困った時には、そのまま料理の具材に使いましょう。
私はしいたけと昆布のだしを、味噌汁や炊き込みご飯によく使いますが、だしを取った後は小さく刻んで具材として混ぜてしまいます。
一番ムダがなく手っ取り早い方法です。
- 味噌汁の具:だしがらを食べやすい大きさに切り、味噌汁の具にします。だしはスープに使って、だしがらは具として食べる。ムダなく使い切りできるので、我が家の定番です。
- 炊き込みご飯の具:こちらも同様にだしをご飯炊きに使い、だしがらは具として使います。昆布のコリコリした食感が食べ応えあって美味しいです。
- 即席佃煮:フードプロセッサーで細かく刻んで、醤油とみりんで5分から10分煮詰めるだけで、簡単佃煮ができます。ご飯と混ぜても、野菜と炒めても美味しい、万能な副菜です。
しいたけと昆布のだしを使ったレシピ
しいたけと昆布のだしは、煮物、汁物、ご飯ものなど、色々な料理に使えます。
おすすめは、根菜をたくさん使った味噌汁や、炊き込みご飯。旬の新鮮な野菜と組み合わせれば、素材の甘みとだしが加わり、さらに美味しい一品になります。
だしを使ったこちらのレシピもお試しください!
- 『お好きな具で』かけそば のレシピ
- 具沢山かぼちゃの味噌汁
- 大根の味噌汁(にぼしだし)
- ストウブで作るひじきの煮物
- 塩昆布の炊き込みご飯
レシピの中では煮干しだしや粉末だしを使っていますが、しいたけ昆布だしに置き換て大丈夫です。
まとめ
さて、しいたけと昆布のだしについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
合わせだしやにぼしだしに慣れていると、しいたけ昆布だしだと少し物足りないな、と思うかもしれませんが、何度か食べるうちにマイルドで自然なうまみのトリコになっていくはずです。
そして、だしを取るだけではなく、そのだしがらも料理に使い、材料を無駄にすることなく最後まで食べ尽くしましょう。
ぜひお試しください!
最後まで読んでいただきありがとうございます♡ このレシピを作ってみた方、気に入ったという方、下のコメント欄より、スター★でレビューをお願いします!
Chef JA Cooks(シェフジェイクックス)はヴィーガン・ベジタリアンレシピを中心に、シンプルでヘルシーな家庭料理がテーマのフードブログです。和食から洋食まで、調理プロセスの詳しい解説を含めたレシピを発信しています。こんなレシピが知りたい、この素材ってどう使うの?など、ご質問があればお気軽に下のコメント欄より送信ください。
その他のだしレシピ
Instructions
- 容器に入れる: ガラスボトルに干し椎茸、昆布、水を入れ、蓋をしめる。
- 冷蔵庫に置く: 冷蔵庫に5時間ほど置いておく。
- しいたけと昆布を取り出す: だしが出て黄金色になっていたら、しいたけと昆布を取り出す。
Video
Notes
- 保存期間は、冷蔵庫で3日、冷凍庫では1ヶ月。
- 昆布は水に入れたままにするとぬめりが出てしまうので、だしが出たら早めに取り出すことをお勧めします。
- だしがらは、味噌汁の具や炊き込みご飯の具として使ったり、みりんと醤油で味付けて佃煮を作ったりなど、捨てずに料理に使いましょう。