
和食の基盤となる旨味と香り豊かなだしは、私たちの日常に欠かせない存在です。特にかつおと昆布の合わせだしは、基本の出汁としてあらゆる料理に使われています。一からだしを取るのはひと手間、ですが、粉末だしでは得られない贅沢な香りと旨味が、普段の料理をワンランク美味しくしてくれます。一緒に作ってみましょう。
かつおと昆布の合わせだしとは
かつおと昆布を使った合わせだしには一番だし、二番だしと2種類あります。一番だしとは、かつおと昆布で取る最初のだしのこと。二番だしとは、一番だしのだしがらをもう一度煮出して取るだしのこと。
旨味や香りは一番出しで出てしまうので、二番だしは調味料でしっかり味付けする料理に向いています。私は普段二番だしを取らないので、ここでは一番だしについてだけお話しします。
かつおぶしと昆布はそれぞれ、単体でだしを取ることが出来ます。かつおぶしにはイノシン酸、昆布にはグルタミン酸と呼ばれる旨味成分が含まれているからです。単体でも美味しいだしが取れますが、これらが掛け合わさると旨味の相乗効果という形でさらに旨味が倍増します。これが合わせだしのすごいところ。
一から取った合わせだしは、深みのある旨味と豊かな香りで、普段の料理をもっと美味しくしてくれる味方です。だしの取り方はとっても簡単なので、ぜひ日々の料理に少しずつ取り入れてみてください。
かつおぶしについて知る

かつおぶしはその削り方から材料に到るまで、何通りものヴァリエーションがあり、何を選んで良いかわからないほど奥の深い素材です。
かつおぶしには、カビのついているもの(本節)とカビのついていないもの(荒節)の2種類あります。主に家庭で使われるかつおぶしは、カビのついていないものを削った、削り節です。
削り節には、薄削り、厚削り、粉、糸削り、と削り方によって呼び方が異なります。一般的に家庭のだし作りに使われているのは、薄くて煮出し時間が早い、薄削りと呼ばれる0.03mm-0.07mmのものです。花かつおと呼ばれるのもこちら。もう少し詳しく知りたい方はこちらのかつおぶしの選び方をご覧ください。
私が普段だしに使うかつおぶしは、花かつおと記載しているものを選ぶぐらいで、特にこだわりはありません。もし削り方で選ぶなら、薄削りは煮出し時間が短くでお手軽ですが、厚削りは煮出す時間がかかる分、濃いめのだしが取れます。有名な産地は鹿児島の枕崎、静岡の焼津、これらの産地は品質にこだわっているので、迷った時は産地で選んでもいいかもしれません。もしさらにこだわるなら、仕上げ節(カビのついている本節)を削り器で削って、贅沢なだし生活、もいいと思います。時間の余裕が出来たらぜひやってみたいです。
昆布について知る

かつおぶしと同様に、昆布もだし作りに取って欠かせない素材です。昆布の主な産地は北海道。場所によって採れる昆布の種類が異なります。真昆布、利尻昆布、日高昆布、羅臼昆布など。
私のお気に入りは真昆布。真昆布で取っただしは旨味があり香りも上品です。昆布の種類や特徴については、しいたけと昆布のだしの取り方にもう少し詳しく記載していますので、こちらも参考に読んでみてください。
かつおと昆布の合わせだしを使った料理
かつおと昆布の合わせだしは幅広い料理に使えます。そばつゆ、うどんつゆ、などのスープものには抜群に美味しいですね。私の個人的なお気に入りは、炊き込みごはんやだし巻き卵です。我が家でよく作るメニューということもあり、合わせだしと組み合わせてをよく作ります。ご参考になれば嬉しいです。
かつおと昆布の合わせだしの作り方

では、合わせだしの取り方を解説していきます。
- 鍋に水1Lと昆布を入れ、30分以上置き、弱火でゆっくり火にかける
- 沸騰直前に昆布を取り出す
- 強火で沸騰させてから火を止める
- かつおぶしを加え、3分置く
- キッチンペーパーを敷いたストレーナーにゆっくり流し入れてこす
事前に30分水につけることで、昆布の旨味が引き出しやすくなります。
弱火にかけ、小さな泡がふつふつと出てきたら、昆布を取り出します。昆布を沸騰させてしまうと、昆布のぬめり成分が溶け出してしまうので、沸騰する前がポイント。
昆布を取り出したら一旦沸騰させて、火を止めてからかつおぶしを入れます。自然とかつおぶしが鍋の底へ落ちていきます。3分置いてから、キッチンペーパーや布巾などを敷いたストレーナー、またはザルでこします。
ぜひ出来立てのだしを味見してみてください。旨味たっぷり、香り抜群の、味付けしなくても飲めるくらい美味しいスープになっていると思います。粉末だしでは出せない、上品で贅沢な味です。
合わせだしの保存について、一度に使いきれない場合は、冷蔵庫なら3日、冷凍庫で1週間ほどで使い切りましょう。冷凍庫保存の場合、製氷器に入れて凍らせると使う時に便利です。
だしがらの活用

だしを取ったはいいものの、残っただしがらどうしよう。。ちょっと悩みますよね。そのまま捨てるのは勿体無いし。だしがらの処分が面倒だからだしを取らないっていう方もいるのでは。
だしがらの定番と言えば、ふりかけや佃煮ですね。でも、一度にたくさん食べるものでもないので、結局食べ残してしまったというケースもあるかと思います(我が家の例です)。私のおすすめは、おにぎり、炊き込みご飯、卵焼き、そして味噌汁!普段食べるこういったメニューの具材として活用すれば、食べ残すことなく、無駄なく美味しくいただけると思います。
以上、合わせだしの取り方についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。ご意見ご感想などあれば、下のコメント欄からお気軽にメッセージください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。他にも気になるレシピがあれば、引き続きお楽しみください。
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だしの取り方レシピ
📖 Recipe

かつおと昆布の合わせ出しの取り方
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- かつおぶし 20g
- 昆布 10g
- 水 1L
Instructions
- 鍋に水1Lと昆布を入れ、30分以上置き、弱火でゆっくり火にかける。
- 沸騰直前に昆布を取り出す。
- 強火で沸騰させてから火を止める。
- かつおぶしを加え、3分置く。
- キッチンペーパーを敷いたストレーナーにゆっくり流し入れてこす。
Notes
- 出来上がりの分量は味噌汁なら4人前、麺のスープなら2-3人前です
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